オンライン喫茶 4th place
オンライン喫茶しゃびのオフなひととき(テキスト)

499.「趣味とは何か」を掘り下げる

皆さん、趣味はなんですかね。

この間ね、友達と話していて、多趣味な人と無趣味な人がいるみたいなね、そういう話になったんですよ。
自分の趣味はなにかなと思った時に、若い頃は映画鑑賞とサッカー鑑賞が趣味っていうふうに言ってたんですよ。
サッカーね、最近見なくなったけど、映画は今でも好きなんですけれども。

ただね、この趣味っていうことをよくよく考えてみると、僕は映画を見たりサッカーを見たりすることそのものが趣味なわけじゃないっていうことに後々気付いてきて。
僕の趣味は、一言で言うとね、アウトプットすることなんですよ。
映画を見ることそのものが趣味っていうよりは、映画を見た感想を人にしゃべったり、自分の中で考えたり、ブログに書いたり、自分が感じたことについてアウトプットするのが趣味なんですよね。
アウトプットする題材として好きなのが映画っていうような、そういう立て付けなことに自分で気づいたんですよ。

サッカーもそうなんですよね。
試合を見てどうだったか、みたいなことを考えてアウトプットするのが好きだったりするんですよね。
ここ何年かはずっと芝居やってるんですけど、お芝居が好きかっていうと、僕はお芝居そのものはそんなに好きではなくて、ほんとに見に行ったことなんて数えるほどしかないんですよね。
ほんとに一回も見に行ったことないような状態でお芝居を始めたし、お芝居を始めた後にお芝居関係の知り合いができたので、その人が出てる芝居を見に行ったことっていうのはもちろんあるけれども、それにしたって、お芝居好きの人に比べたら、両手で数えるぐらいしか見に行ってないと思う。
10回とかそのくらいで。

なので、お芝居好きってわけじゃないんですよね。
お芝居をするのが好きなんですよ。
見るのが好きなんじゃなくてね。
じゃあなんでお芝居をするのが好きかって考えた時に、日常で感じていることだったりとか、自分の中で湧き起こってきた感情だったりとか。
逆に言うと、ふと自分が出してしまった負の感情だったりとか、嬉しいなって思った時に、ちょっと恥ずかしいけど、つい出ちゃった嬉しさみたいなのとかもあったりするじゃないですか。
自分の中で起きてきたことっていうのを、お芝居っていう形でアウトプットできるから、インプットしたものをアウトプットするっていうのが僕の趣味なんですよね。
映画を見るのが趣味って言うと、インプットの方に趣味があるようになるんですけど、実際は僕はアウトプットをすることそのもの全般が趣味で、「アウトプットにつながるインプット」をしたいんですよっていうのが僕の中の趣味の構造なんですよね。
そう考えた時に、多趣味な人とか無趣味な人とかってあるかもしれないけども、自分にとってどういう営みがやっていて楽しいのかってことを少し掘り下げてみると、趣味っていうのが深まるような気がするんですよね。

多趣味な人っていうのは、なんでそんなにいろんなことするんだろう。
自分が多趣味っていう中でもやらないこともあるわけじゃないですか。
例えば、あっちこっちに出かけていろんなものを見るのは好きだけど、おいしいものを食べるのはそんなに興味ないよっていう人もいるかもしれないし、社交的でいろんな人に会うのが好きだけど、会う場所はあんまりこだわりないよっていう人もいるかもしれないし。
だから、アクティブな人であっても、自分がアクティブになりたくなる部分と、そういうふうには思わない部分っていうのは絶対あると思うんですよね。

そうなった時に、自分がどういったところに触手が動くのかなって。
それはなんでなんだろうな、なんでそれを自分は趣味にしているんだろうなっていうことを深掘りしたときに、自分の中でどういったものが得たいのかがわかってくると思うので。
その辺ってね、一回趣味なんか別に深く考えないでやりゃいいやっていうのもあるんだけど、でも趣味っていうのは、自分の中でも大切な営みのひとつなわけじゃないですか。
だから、できれば自分の中での満足感っていうのは高めていった方がいいと思うんですよ。

僕の中で言うところの、映画を見るっていう趣味はなになのかって言った時に、映画を見たことの感想をアウトプットしたい。
こっちが趣味だってことに気づいた方が、もしかしたら映画じゃなくてもそういうことは得られるんじゃないかって、あるわけじゃないですか。
僕は比較的映画好きって言っても、映画館なんてほとんど行かないんですよ。
昔はスマホとかさ、タブレットとかね。
そういうのがない頃は、もうひたすらレンタル屋さんに行って借りて見てたし。
サッカーも、サッカーを見に行くっていうのはほとんどやらなくて、全部テレビで見てたんですよね。
それは確かに見に行った方がいいんだよ。
見に行った方が、大きいスクリーンで見た方が得るものは大きいんだけど、じゃあ一個の作品に対してアウトプットするって言った時に、わざわざそこに予約して行って、見て帰ってくる。
で、一個アウトプットするんであれば、その時間で2つ3つ見て、アウトプットの量を増やした方が自分にとっては満足感高いんですよ。
画像や映像が劣ったとしても、できるだけたくさんのものを見て、たくさんアウトプットできた方が、僕の中では趣味としての自分の欲求が満たされるので、わざわざ行かないっていうことを選んでるんだなって、最近感じるの。

映画好きなんだったら、映画館へ見に行った方がいいよって、そういうことはあったりもするんだけど。
自分の中で、じゃあなんでそれを趣味にしているのかってことが深掘りされていたら、それだったら映画館に行かない方がいいよねってことにもなるかもしれないじゃない。
そういったことがわかるためにも、自分の趣味っていうところの厳選をたどってみると、より自分の中で満たされる趣味の時間が営めるんじゃないかななんて思うんですよね。

例えばですけど、絵を描くのが趣味って言ったときに、絵を習いに行った方がいいのか、家で黙々と描いてた方がいいのかっていうのは、その人がなんで絵を描きたいかによると思うんですよね。
自分の中でこういう時間帯に絵を描いてるのが好きなんですよね、みたいな、そういう話だったら、別に習いに行く必要もないと思うんですよ。
その時間帯に絵を描くっていうことをしたらいいと思うし。
ただ、なにか上手になっている、技術的になにかを身につけていっている感覚が好きだよっていうんであれば、技術的に身につくっていうのは、習いに行った方がいいわけだから、逆に絵じゃなくてもいいかもしれないですよね。
習いに行くっていうことを目標にしてやったらいいと思うし、習いに行く内容っていうのも、手を動かして、自分がなにか身についているっていう感覚がいいっていうんだったら、絵とかさ、書道とか、そういうのがいいと思うし。
体が動かせればいいって言うんだったらダンスでもいいと思うし、それを幅広くやりたいのか。
ひとつのことをどんどん掘り下げて、どんどん解明していく様子っていうのに快感を感じるのであれば、また習い方っていうのも変わってくるし。
趣味ってさ、趣味だからさ、あんまり掘り下げる習慣ってないかもしれないけど、一回掘り下げてみると仕事と同じように、自分の中での「それ」の価値が上がってくるような気がするんで、今日はそんな話をさせていただきました。

僕はね、ただただ、アウトプットがしたいんですよね。
こうやって音声配信をするための内容がないとしゃべれないから。
だからいろんなことを見たり聞いたり話したりして仕入れておきたいって。
それもアウトプットするためのものだったりするんですよね。

そんなわけで、人それぞれ、僕はアウトプットが趣味だけれども、皆さんにもそういったものがあると思うので、ひとつよかったら掘り下げてみてください。
ということで、今日の話を終わりにしたいと思います。
はい、今日もありがとうございました。バイバイ。