オンライン喫茶 4th place
オンライン喫茶しゃびのオフなひととき(テキスト)

521.みんなで作業をする時間の大切さ

前回の放送で「人とおしゃべりをするのが好きで、こういう人としゃべるのが好き」って話をしたんですけど、今回は切り口を変えて、しゃべらない時間を大切にしたいなっていう話をしようと思うんですけど。

この間の配信は「僕はお休みの日に人と話をすることに時間を使うのが好きです」という話でした。
同じ人と長い時間ずっとしゃべっていると、その人との関係性って深まってくるし、その人のことをよく知ることもできるし、知ってもらうこともできるからすごくいいんだけど。
長い時間話すと、その人との距離感が、かけた時間に比べて狭まりすぎちゃう感って、僕はあるような気がしてるんですよね。
人との関係性が詰まってくるっていうのはいいことではあるんですけど、急に詰まりすぎてきちゃうと、なんて言うんだろうな。
人間が皮膚でも呼吸しているっていうことで言うと、抱きついてしまうと皮膚が呼吸できなくなるみたいな感じで、ちょっとね、息が詰まっちゃうような感じが僕はあるんですよね。
その人と言葉を尽くしすぎてしまうと、そのことでお互いの関係性にちょっと疲れが生じてしまうみたいな、そんな感覚があって。

でも大切な人と一緒にいる時間というのは大切だから、あえてそれはあまり言葉を尽くさないけれども、一緒にいるっていう感覚を味わえる時間を過ごしたいなっていうのが、一方であってね。
でも正直さ、例えば本を読みますって言ってさ、目の前にそれぞれ本を読んでる人がいます、っていう感じで、カフェで約束してさ、2人で別々の本を読んで帰っていくって、なんか意外と僕はいやなんですよね。
それ、なんか気になっちゃうんですよ。
知ってる人が目の前で本を読んでたら、だったらひとりで本を読みたいよってなっちゃうんですよね。
もっと言うと、それって別々の時間を過ごしちゃってるじゃないですか。
別々の時間を過ごしたいんじゃなくて、一緒の時間を過ごしてるんだけど、お互いにしゃべらないでいたいみたいな、そんな感覚があって。

だから、どっちかっていうと、文化祭とか、高校の文化祭とかで、みんなで出し物とかも決めちゃって、もうすぐ文化祭だから作業しなければいけないと。
例えば、屋台を作らなければいけないとか、お化け屋敷をやるから、お化け屋敷の迷路とか、いわゆる工作的なことをどんどん作っていかなければならないって時に、お互いに言葉を交わさないけど、お化け屋敷なり屋台なりを作るために、みんな描き物をしてたり、トンカチでカンカンってやってたりするのってあるじゃないですか。
あれってすごくいいなと思うんですよね。
その日1日トータルして交わした言葉がどれだけあるかっていったらそんなにないんだけれども、みんなでそれをやってたよね、みたいなね。
それってお互いに、それぞれ仕事してましたとかさ、それぞれ本を読んでましたっていうのとは、感覚的に違う。
一緒にやってた感とかっていうのがあるような気がしてて、そういう時間を少し作っていきたいなって最近感じてるんですよね。

例えば演劇をやるときって、みんなでいろいろ取り組んだりするんだけど、舞台設営とかそういう時間があったり。
僕は基本的に演技する方なので、役者の方なので、わりとコミュニケーション重視になるんですよね、稽古の時っていうのは。
お互い黙々となにかをしていて、みたいな時間じゃなかったりするから。
なんだろうね。
みんなで草むしりしましょうとかさ、野良仕事しましょうとか、そんなことをやっていきたいなっていうふうに思いますね。

そうすると、この間の話で言うと、自分は抽象度の近い人と話をしてしたい、そういう人と関係性を築いていきたいよって話なんだけど、別にそうでなくても、関係性はある程度築けるんですよね。
この人と一緒に日曜大工に取り組んだよね、みたいなことで、その人と同じ時間を共有したことの親近感みたいなもので関係性が出来上がっていくから。
思考のプロセスとか、そんなことが全然違ったとしても、一緒に集まってやろうと思ったんだっていうところの共感で距離感がちょっと縮まるってこともあるからさ、うん。
そういうのをやっていきたいなって思ってるんですよね。

人との関係性って面白くて、対話が大事とかアサーティブな関係性が大事とか言うけど、そういうことだけではなくて、その人と一緒に過ごした時間の積み重ねだったりもするからさ。
そういう時間もあえて設計していくっていうのはいいかもしれないよね。
会社ってある種よくできていて、隣の席の人と四六時中しゃべってるわけではないけれども、それぞれお客さんとやり取りをしたり、パソコン作業したりするけど、隣の席にずっと座っていて、ちょっとずつ話したよねっていうだけで、関係性ってぐっと縮まってきたりもするじゃないですか。
嫌だったりすると、関係性がどんどん悪化していくんだけどさ。

誰かと関係性を近くしたいんだけれども、なかなかその人と話の波長が合わなかったり、なんかピンと来なかったりってことがあった場合は、あえて一緒にやってるけどあんまりコミュニケーションを取らなくてもいけるような方法を取るっていうのは、いいかもしれないですよね。

デートで遊園地に行くっていうのも、そういうの、あるかもしれないね。
ディズニーランドだとめちゃくちゃ並んじゃってさ、並んでる間ただひたすらしゃべる時間になっちゃうからアレだけど。
アトラクションに乗ってる時間はさ、2人で話してないわけじゃん。
でも、一緒にディズニーランドに行ったよね、〇〇に行ったよね、っていうのは残るから、いいのかもしれないですよね。
チームラボとかに行ってね、いろんなイベントとかアトラクションをやって、それは2人で一体感でやってるわけではないけれども、同じことを一緒にやってたよね、みたいな思い出が残るわけじゃん。
デートでそういうテーマパーク的なところに行くっていうのは、そういう意味合いがあるのかもね。

付き合い始めのカップルで10時間ぐらい一緒にずっとしゃべってなきゃいけないみたいになるとさ、難しいとこあるじゃん。
でも、行ってなにかを見ました、なにかに乗りました、みたいなことで「一緒に乗ったよね、一緒に見たよね」みたいなことで済まされる時間っていうのを初めにやっておくと、いろんなところに行ったよねっていうのはお互いに共有した時間としてプールされていって。
そこで時間経過とともに、言葉を交わす時間っていうのを長くしていく。
今日は一日お茶しようかみたいなところのバランスを増やしていくと、初々しいカップルがどんどん関係性を深めて、お互い分かり合っていくのにいいのかもしれないですよね。

話す時間をどんどんやって、ある程度わかってきたらまたお互いに話さないで作業する時間を増やしていって、みたいな。
そういうバランス感覚で人と関係性を築いていくといいのかな、なんてことをね、ふと思ったんですよ。
僕がそう思ってるだけでね、そうじゃない人もいるかもしれないけどね。

もしよかったら、皆さんにとっての良い関係性の築き方とか、そういうことがあったら教えてくれるとうれしいです。
はい、今日はそんなところで終わりにしようかなと思います。
今回もありがとうございました。バイバイ。